会長あいさつ
令和7年度 群馬県建設産業団体連合会通常総会 令和7年6月3日
令和7年度、群馬県建設産業団体連合会の総会にあたり、一言ご挨拶申し上げます。今日はそれぞれの団体の代表の方はもちろんですが、来賓として群馬県県土整備部 剣持建設企画課長にご臨席の中、開催できますことに厚く御礼申し上げます。
さて、新年度がスタートして2か月が経ちました。先月は建設業協会を中心にして集中して総会が開催されました。どの団体の総会に出かけていっても、話題の中心は人材確保の問題です。建設業協会の2月の調査では実に9割の会員企業が人材不足をあげていました。地域の建設業の特徴は地域に貢献することですが、地域を守る役割を前面に打ち出しながら人材確保の問題を考えていくことが大事です。2009年の政権交代の際には「建設業者数20万社でも多い」と言われましたが、災害対応、特に群馬では、「このままいけば除雪体制そのものが崩壊してしまう」といった発信を地道に行う事によって風向きがじわじわと変わってきたことが思い出されます。群馬の建産連全体で若い人に向けた広報活動を含め、建設業への入職促進のための活動を積極的に展開していく必要がありそうです。
もう一つ働く人の話を紹介いたしますが、今年は3年ごとの建設業協会の支部を回っていく年になります。高崎支部で聞いた話ですが、その会社が創業125周年、高崎で一番古くなったそうですがおそらく昭和30年代から40年代の初めの頃の話しをしてくれました。毎朝200人以上の作業員が会社にやってきて、スコップや「つるはし」をもって建設現場に出かけて行ったそうです。道具を手にすることが出来なかった人は、トラックに乗ることもなく帰っていったそうです。毎日働きたいために会社の道具を隠し持っている人もいたという事です。要は「現場の入場券は道具だった」という事ですが、今に置き換えると建設キャリアアップのカードや建退協の電子化などが道具に置き換わったという事です。建設業の働き方が確実に変わってきたという事です。
建産連の役割の原点は、建設工事の最低制限価格の設定と引上げです。建産連を挙げての活動でしたが。今ではしっかりと結果に結びついています。建設産業全体で一つにまとまって行動する課題は、働き方改革そのものだと思っています。時間外労働の問題を踏まえた「柔軟な働き方」こそ、建産連の大きなテーマになってくるものだと思っています。建産連に所属している団体が時代の変化を敏感に感じ取り、「ものづくり産業としての役割と課題」を丁寧に発信し続ける必要があります。今日は事業報告、決算報告、新年度の事業報告、予算案等があります。慎重審議な中にもスムーズな進行と新年度建産連の活動が充実なものになることを願って挨拶に変えます。
令和7年度 群馬県建設産業団体連合会通常総会
令和7年度 群馬建築士会定時総会 令和7年5月29日
群馬建築士会、令和7年度の総会にあたり、(一般社団法人)群馬県建設業協会を代表して一言ご挨拶を申し上げます。新型コロナの対応も変わり、団体としての活動が活発になっていく中、今日は会員多数ご出席の中、盛会裡に総会が開催されますこと、心からお祝い申し上げます。伝統ある建築士会です、常に新たな気持ちでこの会を通して建築技術の向上にご尽力されますよう、ご期待申し上げます。
さて、建設業界を取り巻く環境ですが、「時間外労働の上限規制」が始まって2年目、建設関連の団体、働き方改革に向けて本気度が試される年度が始まったと思っています。建設業協会では、先週22日に総会を行いました。今年度の行動指針は、「地域で作り 地域で守り 地域で育てる」、地域力の強化を前面に押し出した指針を発表いたしました。サブタイトルとして、「ホワイト産業としての柔軟な働き方」も掲げています。今年度、猛暑日や積雪時の働き方など、屋外作業ならではの課題が整理できればと思っています。会員企業の実に9割が人材不足の問題を掲げていますが、専門工事業の人たちを含めた生産性の向上などを軸に、業界全体が変わっていくきっかけになりそうです。
ところで令和6年を振り返ってみると戦後の日本の建築を引っ張ってきた著名な建築が相次いで亡くなられた年でもありました。9月には東京・代官山のヒルサイドテラスや幕張メッセを設計した槙文彦さん、年末12月にはニューヨーク近代美術館の増改築や葛西臨海水族館に金沢建築館の谷口𠮷生さん、年明けには群馬にもいくつか作品を残している京都駅や梅田スカイビルを設計した原広司さんの訃報が伝えられていました。特に原広司さんは、日経アーキテクチャーの5月8日号でざっくりとした特集が組まれていますが、自邸や粟津邸などまだ作品が少ない時期でしたが、東京の練馬で待ち合わせをして、助手席に乗せ、当時の前橋市立工業短期大学の特別講演会に講師として呼んできたことが思い出されます。高速の車窓から見える都市の風景を見て、「日本には都市の構造が見えにくい」と言っていたことなど思い出されますが、「建築に何が可能か」と建築のそもそもの在り方を問いかけた論文こそ日本の若手建築家を引っ張っていく原動力になったと思っています。
山本知事が「アートで地域おこしが出来ないだろうか」と言ってスタートした群馬県独自の「パーセントフォーアート」の会議、今までで6回、精力的に開催されています。公共工事に携わる立場と建築とアートの関わりといった視点から会議のたびに発信しています。そろそろ具体的な形の表現といった場面になってくると思いますが、アートをスペースに組み入れることによって容積率の緩和などに結びついた東京銀座中央通りの「京橋彩区プロジェクト」の紹介などを行っています。全国各地でアートを意識した街づくりの話題が広がってきていますが、群馬でも民間事業者が積極的に参加できるような仕組み作りが出来ればと思っています。今年は、建設業協会と表裏一体の事業協同組合の改築を予定しています。「道路からどういった形で見えてくるか」、働く人が自慢できるような建築となるように今デザインを修正中です。建築に携わることによって、時代の変化と動きをそれぞれの会員の皆さんが敏感に感じ取り、群馬建築士会を中心にして様々な情報を収集、発信し、(一般社団法人)群馬県建築士会が、今年の総会を契機に更なる建築士の技術向上と社会貢献に寄与することを心から願い、お祝いの挨拶に代えます。
令和7年度 群馬県建設業協会定時総会開会あいさつ 新役員代表就任あいさつ 令和7年5月22日
総会開会あいさつ
令和7年度、(一般社団法人)群馬県建設業協会の総会にあたりまして、ご挨拶申し上げます。山本一太群馬県知事をはじめ群馬県議会議長と産経土木委員長、群馬労働局長、国土交通省高崎河川国道工事事務所所長、そして群馬県関係のご来賓の方々本人出席の中、開催できること、厚く御礼申し上げます。今日の総会は、協会員全員に案内し、オンラインでの配信形式を残しながら、通常通りの対面での総会形式で開催いたします。よろしくお願いいたします。
年度初めの4月1日、建設業協会と表裏一体である事業協同組合での作業安全祈願祭を行い、先月25日には、今年度第1回目の理事会をスタートさせることが出来ました。最近の業界全体を取り巻く状況を要約してみると、大きく分けてふたつの動きがあります。ひとつは、北陸地震のような大きな局所的な災害はなかったものの、結果として幅広い地域で近年にないほど豪雪になったことや埼玉の道路陥没事故に山林火災、そして群馬をはじめとした各地での防疫作業を含め、「災害に対する備え」の意識が高まった年でもありました。もうひとつは、「時間外労働の上限規制」が始まって、2年目に入ったということです。屋外作業の建設業の働き方と生産性の問題、セットで考えていかなければならない時になったと思っています。
ところで、昨年度は山本知事の強烈な発信力で「災害対応組織力の強化」の考え方が県内はもちろん他県にまで広がりだしました。地域密着型事業量の確保こそ「地域を守る人材」の育成の原動力になるものだと思っています。今年度は、労務費や資材価格の上昇により実質的な事業量が目減りしていること、大きなテーマとなりそうです。東日本地域だけで公共事業の発注件数が対前年度比2300件以上減少しましたが、これはどういった方向に向かっていくかという事ですが、総額の事業量が同じでも1件当たりの工事費が上昇した結果、事業量・発注件数が減少し、受注環境が厳しくなっているという事です。大手の団体、日建連の調査でも工事数量減や打ち切り竣工などの問題が指摘されています。物価高を踏まえた実質事業量の増額確保、特に国土強靭化実施中期計画の現行を上回る、5年で25兆円超の確保がどんなに大事か、地域の建設業界あげての活動が今後重要になってくるという事です。
「地域でつくり 地域でまもり 地域で育てる」、年度末から群馬に縁のある柔道の金メダリスト角田夏実さんに広報大使をお願いし、地域の建設業・応援ポスターを発表しています。今日は「ぐんケンくん」を地域で育てていくイメージと重ね合わせたポスターです。会員の9割が抱えている人材確保の問題、「地域」をキーワードにより幅広く活動を展開することが求められています。協会員のまとまりを作りながら、新たな今年度の指針に向かっていくことが出来ればと思っています。行政の指導に応え、地域住民と一体になり、それぞれの協会員が問題意識をもって、群馬県建設業協会の令和7年度がスタートすることを心からお願いして、挨拶に代えます。
令和7年度 定時総会開会あいさつ
新役員代表就任あいさつ
2年前には、「社業に集中」との間を揺れ動く気持ちをこの席でお伝えしましたが、群馬の協会長の仕事は何なのか改めて考えてみました。事務局が敷いたレールの上を走っているだけでなく、走っていく方向を明確に示していくこと、大きな役割だと思っています。そして協会活動を通じて会員の活動を「お世話する」ことが会長の役割そのものだと思って会長就任となりました。会員の皆さんのご協力で今まで運営出来たことに心から感謝し、これからもよろしくお願いいたします。
協会活動を進めていくうえで大事なことは「小さなことから始めて大きく広げていく」といった考え方をベースに進めていくことです。県内でもDX認定を取得しながら、トップランナーとして走っている企業がありますが、こういった企業の努力を参考にしながら「変化についていきにくく 足の遅い人を組織の中心に据えながら組織を動かしていく」といった視点が地域を守る建設業、協会運営のポイントだと思っています。そして「設計労務単価の引き上げとともに民間の市場単価も引き上がってきた」という建設業のコストのメカニズムをしっかりと押さえて提言活動を充実させていくことだと思っています。
今年度の行動指針、テーマは「人材不足」の問題です。会員の実に9割が2月の調査で取り上げています。人の問題を基本に据えて地域力の充実を前面に押し出した「地域でつくり 地域で守り 地域で育てる」を掲げ、サブタイトルとして「ホワイト産業としての柔軟な働き方を目指して」をあげています。「国土強靭化をベースにして地域力を強化していく」といったメッセージが伝わればと思っています。
人の問題で避けて通れなくなってきた地域の建設業の外国人材の活用、育成就労と技術者・「技人国人材」の問題、早速調査を行っています。実質的な事業量確保の問題と時間外労働と生産性の問題も会員の動向を調査中です。近いうちに群馬から発信できればと思っています。総会以後県土整備部との意見交換会をはじめ知事との意見交換会も昨年に引き続き行われると聞いております。建設業で働く人たちが「群馬の建設業協会に入っていてよかった」と実感できる建設業を目指して協会の運営・活動をしていきたいと思います。会員の皆さんの協力をお願い申し上げ、就任のあいさつに代えます。よろしくお願いいたします。
令和7年度 定時総会 新役員代表就任あいさつ
令和7年度 関東ブロック会長会議 令和7年4月11日
関東ブロック会長会議をご案内しましたところ、新年度早々お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。全建からも山崎専務並びに関係役員の人たちも出席されています。スムーズな運営の中、有意義な会議になるようにお願いいたします。令和6年度、各都県の建設業協会の活動にご尽力されたこと、改めて敬意を表する次第であります。
さて、最近の業界全体を取り巻く環境について考えてみようと思いますが、大きく分けてふたつの動きがあると思っています。ひとつは、昨年の北陸地震のような局所的な災害はなかったものの、結果として幅広い地域で近年にないほど豪雪になったことや埼玉八潮地区の道路陥没事故に山地火災など、「災害に対する備え」の意識が業界全体で高まった年でもありました。もうひとつは、「時間外労働の上限規制」が始まって1年が経つということです。屋外作業の建設業の働き方と生産性の問題、セットで考えていかなければならない時になったと思っています。
新年度が明けて10日経ちました。どこの地域でも同じような状況だと思いますが、群馬では9割以上の会員企業が「人手不足の問題」を真っ先に挙げています。その次が「時間外労働・働き方改革」の問題と続きますが、人と労働時間の問題などから起きてくる実勢価格に合わせた「価格転嫁」に正面から取り組まなければならない年度がスタートしたと思っています。価格転嫁と後継者の問題で「地域を守る建設業から撤退」といった動きがあちこちで見えだしています。そして国土強靭化実施中期計画、素案として20兆円超の規模が示されていますが、今後物価高を踏まえ、さらなる上積みが必要になってくるものと思われます。関東ブロックを中心に地域建設業の声をこれからも積極的にあげていく必要がありそうです。
今日の会議の目的は新年度の関東甲信越ブロック会議の構成と運営方針についての課題を整理することです。午前中の専務事務局会議で大きな流れはできていることと思われますが、この席で最終確認が出来ればと思っています。慎重審議、貴重な会合になることを期待して冒頭のあいさつに代えます。今日は、よろしくお願いいたします。
令和7年度 新入社員研修会 令和7年4月10日
群馬県建設業協会の青柳です。令和7年度新入社員研修会にあたり、ひと言ご挨拶いたします。先ずは建設業界各社に入社された皆さんに心からお祝いを申し上げます。今日研修で参加している建設会館、竣工して6年目、お洒落な、スタイリッシュなデザインの建設会館での研修体験は、気持ちよく働くことのできる環境を実感できるものと思っています。研修期間に味わうこの感覚こそ、ものづくりがもつ「建築のチカラだ」ということを、今日一日是非体験してみてください。
この研修会も今年で12年目に入ります。建設業協会が中心となって、群馬県建設産業団体連合会主催の研修会となっています。この建物の一階の研修施設に入ってすぐ、大きなポスターが目に入ったことと思われます。昨年のパリオリンピックで柔道の金メダルを取った女子柔道の角田夏実さんから群馬の建設業で働く若い人たちに向けた、応援メッセージが伝わってきたものと思われます。脇に抱えているのは建設業協会のロゴ入りのヘルメットです。入社された皆さんの会社にも貼ってあると思いますが、角田さんのルーツは群馬です。「群馬で育って 世界の金メダルを取ることができる、世界一強い選手」、このポスターを見ながら「群馬の建設業界でいきいきと働き、大きく成長する自分の姿」を重ね合わせることになればと期待しています。
最近の業界全体を取り巻く状況を要約してお知らせしておこうと思います。大きく分けてふたつの動きがあると思っています。ひとつは、昨年の北陸能登半島で起きた地震のような大きな局所的な災害はなかったものの、結果として全国幅広い地域で近年にないほど豪雪になったことや埼玉の道路陥没事故に山地火災など、「災害に対する備え」の意識が業界全体で高まった年でもありました。もうひとつは、私たちの地域の建設業がホワイト産業に大きく舵を切るための「時間外労働の上限規制」が始まって1年が経ったということです。
群馬県建設業協会、今年度の行動指針、これから来月の総会に向けて準備をしなければなりませんが、「強い群馬」に向けた角田夏実さんの応援宣言をより具体的な形にしていこうと思っています。地元の業界で働く人と一緒になって育っていくための独自の研修プログラムなど実施してきましたが、新入社員研修もそのうちのひとつです。今日の研修会、次第にもありますように、午前中が「建設業に関する基礎知識」と「社会人として知っておくべきマネーの基本」、昼の休憩をはさんで「新入社員のスキルアップセミナー」と続きます。少し長時間の研修会となりますが、建設業に入社されてからこうした早い時期の研修こそ大事、同業他社の人たちともコミュニケーションをしっかりと図り、心に残る有意義な研修会となることを期待し、挨拶に代えます。
令和7年度 新入社員研修会
[令和6年度あいさつ(アーカイブ)]
[令和5年度あいさつ(アーカイブ)]
[令和4年度あいさつ(アーカイブ)]